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Adam-Gibbs 関係式を再導出した論文が掲載 [研究]

Adam-Gibbs 関係式(1965)は、非平衡系における構造混和時間と熱力学量である構造エントロピーとを関係づける式で、この分野では最もよく用いられる関係式の一つです。しかし、Adam-Gibbs の導出の物理的根拠が不十分で、議論の基礎となっている協調再配置領域(CRR)の大きさが、用いられた実験方法ごとに異なるなど、混乱が生じていました。この論文では、自由エネルギーランドスケープ(FEL)描像に基づいて、CRRの適切な定義を行い、Adam-Gibbs 関係式を再導出しました。Adam-Gibbs 関係式についての混乱が解消されるものと期待しています。ご興味をお持ちの方は
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日本は第7波突入? [コロナについて]

3月末までの感染状況の解析によると、下図に示すように3月25日から増減率が正に転じ、第7波に入っています。どれだけ大きくなるか、あるいは無視できるほどの山で終わるかは、人々の行動と政府・各自治体の対策によりますが、ワクチンの感染予防効果は限定的であり、現時点では感染を抑制する要因はほとんどありません。日本では、第5波を除き、各波の最後の感染者数ははじめの感染者数より大きく、特に第6波の最後の感染者数は45000人を超えており、これまでのピークよりも多い状態で第7波に入っていますので、
Japan6wave.png感染爆発が危惧されます。先週の社会物理学の研究会で報告しましたように、市中にいる感染力を持つ感染者数は新規感染者数の5~10倍くらいですから、この市中感染者に対する対策、例えばアメリカで始まっているようなPCR検査陽性者に治療薬を処方することなど、を導入しない限り、またウイルスが自滅しない限り、感染は収まりません。

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