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コロナ第6波ピークか(2月17日)? [コロナについて]

 日々報告される新規感染者数の動向を見ていますと、第6波も一見ピークを越えたように見えます。しかし公開されていますデータを詳しく見ますと、それほど楽観できないことが分かります。
japan2-17.png 左図の2月17日までの全国の感染者数(第5、6波のみを示す)は、2月7日をピークに下がる傾向にあるように見えます。しかし右図に示す減少率の減り方が極めて少なく、高止まりの傾向にあると考えられます。ここで合理的な対策を導入しないで、規制が緩和されると再度上昇に転じることが危惧されます。いち早く第6波が落ち着いた沖縄県の状況は、明確に下げ止まりの状態に有り、規制が緩和されましたから再度上昇に転じることが危惧されます。
 データの中で気になることの一つは、感染者が多い状況の中でのPCR検査数の減少です。日本全国のPCR検査数は、2月初旬に25万件以上あった検査数が2月17日には206304人に減少しています。全国の陽性率のデータが簡単には見つからなかったのですが、単純に感染者数を検査数で割ると2月27日で46% となり、東京都の発表では東京都の陽性率は40%(1月はじめは1%)と極めて高く、ともに市中に感染者があふれていることを示しています。これは内閣府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金における 「検査促進枠」の取扱いについて 」という通達(令和4年1月27 日)に地方自治体が従っているからだと思われますが、出すべき通達は「検査薬品、装置の増産を求める」ことではないでしょうか。
 次に気になる点は、発症率や市中感染者数を見積もるのに必要な、新規感染者の内の感染経路不明者の割合が、最近は全国のデータとして報告されていないことです。東京都のデータを見ることにしますと、感染経路不明者の割合は60.7%です。1月11日のブログに示した式によると、新規感染者数のおよそ10倍、つまり東京都にはおよそ10数万人の無症状感染者がいることになります。重点措置の継続ではなく、合理的な対策の強化が求められます。
 日本のコロナ医療は、「発症を待って治療する」という前世紀のものです。「検査で感染者を見つけて、隔離して感染を閉じ込める」という今世紀の取り組みを阻害してきた原因は、厚生労働省の医系技官などがプロパガンダまで行って、PCR検査の拡充を阻止してきたことに尽きます。諸外国は検査とワクチンによってコロナ禍を乗り切る方向になりつつあります。世界最下位レベルの検査体制の日本ではその方向に舵を切ることができませんが、検査を抑制している厚生労働省の責任は極めて重いと思います。

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