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第6波感染状況(~1/31/2022)と対策の検証 [コロナについて]

2022年1月末までの日本の感染状況を示します。1月19日に示した最悪の”2週後には10万人になる”という事態になっています。左の図の新規感染者数を再現すると、1月20日頃以後の増加率が小さくなります。この減少が、対策の効果であればよいのですが、おそらく検査あるいは登録2022-1-31japan.pngが追いついていないことによるものと思われます。それにしても、感染者数が少なかった10~12月の間に、何の対策も考えられていなかった事が残念です。厚生労働省の1月30日時点でPCR検査可能数は386328/日、31日の検査数は249977です。陽性者数はおよそ8万人ですから陽性率は30% 位で、かなり高くなっています。10万人を超える勢いの新規感染者により診療を受けられない患者が続出する医療崩壊が進行しており、緩和されたとはいえ濃厚接触者を検査せずに隔離する方針により、社会機能の停滞が起こっています。
 すでに破綻している政府の「クラスター対策」を今なお踏襲していることが、現在の混乱の原因です。日本は島国だから、「ウイルスを持って入国した人を隔離し、仮に感染した人が市中に出て発症すれば、その患者と“濃厚”接触した人を隔離して発症するのを待ち、発症した人を治療すれば感染のまん延を止められる」というのが厚生労働省の基本方針でした。しかし、「水際対策が徹底していなかったこと」、「無症状者が感染を広げることを無視し続けていること」、「PCR検査は、発症した人の診断にしか用いなかったこと」、「人と人の接触を減らす対策が飲食店に限られたこと」などから、クラスター対策は破綻しました。さらに、「検査の精度に問題がある」という世界でも聞いたことのない理由を持ち出して、この2年間PCR検査のキャパシティーを上げてこなかったこと、またオミクロン株で伝染のモードが変わったにもかかわらず同じ濃厚接触の定義を用いていることから、現在の感染爆発が起こっていると考えられます。現状を少しでも速く収束させるためには、すでに2年前に提案されていたことですが、検査のキャパシティーを上げ、陰性者だけで世の中を動かす以外に道はないでしょう。

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