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新型コロナ市中感染者数 III [コロナについて]

モデル(SIQRとよぶことにしました)から計算できる市中感染者数の推移の図と政策の違いによる感染者数減少の違いを示す図を公開します。前者図1は、3月から4月中旬にかけての市中感染者数の推移を表し、2週間ほど右にずらすと日ごとの新規陽性者数になります。東京や全国では赤線の方、大阪など厳しく取り組んでいるところは緑線のように見えます。(4週目までは両者は重なっています。)図2は、8割接触削減などと、隔離率増加による効果を比較したものです。8割削減よりも隔離を4倍にした方が、感染者数は速く減衰します。政府が用いているモデルはどうもSIRのようですが、モデルに隔離というメカニズムが入っていませんので、PCR検査を単に感染率を測る手段としてしか見ていないようで、その大切さが十分理解できていないように見えます。


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新型コロナ市中感染者数II [コロナについて]

4月21日付のブログで示した計算に用いたモデルを改良し、より正確なモデルを作りました。新規感染者の一部が隔離されると考えていましたが、むしろ新規感染者は隔離されることなく、市中感染者になり、市中感染者の一部が検査で陽性になって隔離されるというモデルに変えました。このモデルによれば、最近のように日ごとのPCR陽性者数がほぼ一定である期間では、その30倍くらいが市中感染者数になります。日ごと陽性者数が減れば、その分市中感染者も減っていることになります。計算内容を小論としてまとめ、雑誌に投稿しました。

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新型コロナ市中感染者数 [コロナについて]

新型コロナは、感染が拡大し、予断を許さない状況が続いています。今一番問題になっている市中感染者数を、変形したSIRモデルによって推定してみました。隔離されている感染者は、ほとんど感染させないので、発表されるある日の感染者数は、市中感染者数×未感染者数×感染係数×検査率となると考えられます。未感染者数×感染係数は、ln2/倍増期であり、倍増期を10日とすると0.07ですから、市中感染者数=ある日の感染者数/0.07/検査率になります。従って、市中感染者数は、発表される新規感染者数の、検査率が0.5であればおよそ30倍、検査率が0.1であればおよそ150培になります。1日の新規感染者が300~400人ですから、市中の感染者数は10000人から数万人と推定できます。検査率が0.5の場合、市中感染者もほぼ同数増えますが、治癒率が0.04位ですから、1日400人くらい快復していることになります。つまり、市中感染者数はほぼ一定になります。感染者の増加を押さえる一つの方法は、韓国でやられたように、徹底的に検査して、市中感染者数をゼロに近づけることでしょう。日本の政府の方針は、人と人の接触を減らすことにより、感染率を下げようというものですが、日本の社会の仕組みでは効果が出にくいのではないかと思います。接触を減らして、感染率を0.2倍にすると、1日の感染者数は60~80人になるでしょう。ただ、ほぼ同じ数の市中感染者が増えており、市中感染者の減少は自然治癒に頼ることになります。自然治癒率は0.04程度ですから、新規感染者をゼロとしても、半分になるまでに17日掛かります。何もしなければ、半分に減るのはおよそ5ヶ月、8割接触を減らすと、半分になるのに3週間ほど掛かることになります。これらの推定は、検査率を0.5とした時のもので、検査率を上げるともう少しましな結果になります。今後さらに研究を進める予定です。

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