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新しいランダムウォークの論文が公開 [研究]

 新しいランダムウォークの論文「Variable range random walk」が公開されました。ランダムウォークは大変汎用性の高い動的過程で、物理現象だけでなく社会現象、経済現象、情報拡散の解析などに幅広く応用されています。通常ランダムウォークは、一定の歩幅で格子上あるいは連続空間内を移動するものを考え、平均2乗変位や元に戻るまでの時間などが興味の中心となります。歩く歩幅に分布がある場合なども研究されています。
 最近のFireChat やBridgefy などのソフトウエアでは、基地局を通さずに、近くのスマホのみ介して情報が伝達されます。つまり、近隣にあるスマホ同士が互いにつながり、大きなネットワーク(メッシュネットワーク)となり、その上を情報が伝達されます。情報をランダムウォークするものと見ますと、様々な歩幅のランダムウォークをすることになります。このランダムウォークは、スマホが固定されていますと、ホッピング伝導で用いられたものと同様の過程ですが、その場合に様々な伝達能力の距離依存性について、拡散係数の特徴を明らかにしました。今後、より現実の系に近い形に一般化して、研究する予定です。
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