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コロナに関する論文が掲載決定 [コロナについて]

Physica A に投稿していた論文”Self-organization of oscillation in an epidemic model for COVID-19”(コロナに関する英語論文第5報です)が掲載決定になりました。この論文では、感染者数が増えてくると対策を強化し、ある程度減ったら対策を緩めるという政策の場合、波打った感染曲線(感染者数の時間依存性)になることを厳密に示しました。また、感染を収束させるためには、感染状況をコントロールできる「ゼロコロナ」が必要なことを示しました。共同研究者の須田氏の詳細な解析によると、収束させることに成功しているオーストラリア、シンガポール、タイ、台湾、ニュージーランド、ベトナムの6ヶ国では、陽性者1人を見つけ出すために行われているPCR検査数は少なくとも100件、多い国では約950件であり、無症状感染者を確実に見つけ出してほぼゼロコロナを達成していることが分かります。多くの収束していない国ではこの数値が50件以下、日本では10~14件程度です。
 昨年の5月に検査・隔離の重要性を指摘してからおよそ10ヶ月がたちました。政府や分科会の会長も、最近はこれまでの路線を変更し、検査によって無症状感染者を見つけ出して隔離することが必要だといっています。この取り組を全国全ての地域で実行しないと、第4波が生じることになりますが、この1週間の感染状況はすでに第4波に入っていることを示しているように見えます。集団免疫やワクチンの早期接種が期待できない今、大きな第4波にしないためには、「夜の会食」だけを制限するのではなく、確実な「社会的距離」を四六時中実践することを求めると共に、東京都はもちろんのこと各自治体で徹底した検査・隔離を実施することが唯一の実効性のある方策だと思います。

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