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解説:小・中学生のためのコロナ対策 [アウトリーチ活動]

緊急事態宣言が解除され、児童・生徒は学舎に戻っていることでしょう。せっかくの機会ですから、簡単な計算をして、コロナ対策の是非をクラス全員で話し合って下さい。

まず、政府が2-4月頃に採用していたモデルでは、街の中に100人の感染者がいると、その日に新たに50人の感染者ができ、20人が病院またはホテル・自宅で隔離されるか治ることになっています。20人の内、15人は隔離される人、5人は治る人とします。次の各場合に、1日後の街の中の感染者の数、隔離された人の数を求めて下さい。

(1) 何もしないとき。[答:街の中 130人 病院/家の中:15人]

(2) 80%の接触自粛(新規感染者が20%になる)政策の場合。[答:街の中 90人 病院/家の中:15人]

(3) 100%の接触自粛(新規感染者が0になる)政策の場合。[答:街の中 80人 病院/家の中:15人]

(4) 50%の接触自粛(新規感染者が50%になる)と隔離を2倍にする場合。[答:街の中90人 病院/家の中:30人]

(5) 50%の接触自粛(新規感染者が50%になる)と隔離を4倍にする場合。[答:街の中60人 病院/家の中:60人]

(1)の場合、1日で感染者の数は1.3 倍になり、10日すると約14倍になります。オーバーシュートと言われる状況です。厳しい接触自粛を求めると、学校や多くの施設が閉鎖されます。一方、隔離された感染者の中で重症の人が増えると、医療現場が大変になることも予想されます。感染症の対策として考えるべき政策は、市民の生活と、病院での十分な治療を守りつつ、できるだけ速く街の中の感染者数を減らすことです。

政府は、(2) の方針を採用しました。皆さんはどうしますか?それぞれの対策の場合に、みんながやるべきこと、国や地方自治体がやるべきことを考え、どの政策がよいかを是非クラスで話し合って下さい。


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